竹千代くんのレッスン帖
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竹千代くんのレッスン帖

訪問レッスンを受けていただいているミックス犬の竹千代くん(と竹千代ママさん)にレッスンの様子をレポートしていただきます。10回の連載ですのでお楽しみに!

 
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第4回 オフ!

みなさん、こんにちは!竹千代です。お元気ですか?

いつものお散歩コースで、今朝、いいにおいがしたよ。小さくて白いお花がいっぱい咲いてた。じんちょうげ、っていうんだって。あまいにおいなのに、お菓子とはぜんぜん違うんだ。思わず鼻をつっこんじゃったよ。春ってこういうにおいなのかな?

さて、今日のレッスン帖は「オフ」。

おとうさんの靴下とかおもちゃとか、くわえてるとき、「オフ」っていわれたら、どんなに大好きなものでも口から出さないといけないんだ。道路に何かおいしそうなものが落ちてて鼻をくんくんさせたとき「オフ」といわれたら、「食べちゃダメ、離れなさい」ってこと。

レッスンでは、最初におかあさんが手のひらにフードをのせて「ヨシ」って。それで食べたら、そのあとフードを握った手をぼくの鼻の先に出して、「オフ」っていったの。おふって何?わかんないけど、おいしそうなにおいがするから、おかあさんの手をくんくんしてみた。でも、おかあさんは手のひらを開いてくれないんだ。あれ?おかしいな?それでちょっと鼻をひっこめてお母さんを見たら、「イイコ」ってフードを食べさせてくれた。それを何回か繰り返しているうちに、すこ~しわかってきた。「オフ」っていわれたら、おかあさんの手に鼻をつけちゃいけないんだ。それで第一段階クリア。

次は、手のひらのうえにフードをのせて目の前に出されても、「オフ」っていわれたらじっとガマン。待てたら、第二段階クリアだよ!

最終段階はフードが床に置かれた状態で、「オフ」。ガマンすれば、おかあさんがもっとおいしいものをくれるんだ。悪くないよね。

家の中を歩いて、落ちてるフードやティッシュ(ぼく、ティッシュで遊ぶのが大好きだったんだ。面白いよね~)を「オフ」でくわえない練習もしたよ。

それでもはじめのころは、お散歩の途中でなんかおいしそうなものが落ちてると、ついパクッとやることもあった。だけど、「オフ」で口から出したらすごくおいしいおやつをもらえるってわかったから、だんだんこのルールが楽しくなってきた。「オフ」っていってくれないかなぁ~なんて待ち遠しくなったほどだよ。

はじめは抵抗あったけど(だって、せっかく見つけたんだもの)いまは条件反射みたいになっちゃった。「オフ」が得意になると、どことなく「育ちよさそう」にみえる・・・かもね(笑)

おもちゃの「交換」も、渡したらかならずほめてくれて、すぐにすごくおいしいごほうびをくれるし、すぐ返してくれるってわかってしまえば、ぜんぜん楽勝だよ。コング(フードやチーズがいっぱい詰まった宝物!)をかじかじしていても、おかあさんが「ちょうだい」と手を出したら渡すんだ。そうすると、冷蔵庫からまたおいしいものを出して詰めてくれるのさ。目の前のコングより、もっとイイコトがあるってことだよね。


竹千代ママより

「オフ」は道に落ちている危険なものを食べて中毒を起こす危険を未然に防ぐことができますから、「待て」「オイデ」と並んで、わんこの命を守るカナメのコマンドだと思います。(習いたてのころは散歩に出ても、少し先に何か落ちていないか、いつもきょろきょろ見ていました。口に入れそうなものは先読みして「オフ」です。)万一何かくわえたとして、いつでも「オフ」で出すことができれば、最悪の事態は避けられそうです。

また、何かを守ろうとして興奮することも減りますし、ひいてはほかの人・わんことトラブルになりにくい——これは私の実感ですので、どこまで一般化できるかわかりませんが。

衝動に負けず、コマンドにしたがうクセがつくのか、一時期ひどかった「甘がみ」も、「マテ」「オフ」といった「ガマン系」コマンドが身につくと同時に(徐々にですが)やんできました。当時は「いつになったら甘がみが終わるんだろう」と途方にくれていましたが、いまになってみれば、あの時期あきらめずに乗り越えたことで、竹千代と飼い主の信頼関係の基礎が築けたように思います。

わんこにしてみれば「していいこと、いけないこと」がわからないのですから、叱られるなんてどうして?ということかもしれません。ルールをきちんと教えれば、わんこもきっとわかってくれます。そうすればお互いはるかに快適にすごせます。今川先生のレッスンでは、そのルールをまず「ほめてもらえる・ごほうびがもらえるルール」として覚えさせることができるので、飼い主も楽しめました。

「オフ」ができたときは、正直「うちの子天才!!」と感激しました。目の前にあるおいしいものをガマンできるなんて!! 家族の前でも何度もやってみせてはほめちぎりました。クラッカー鳴らしたいくらい(笑)。と同時に、ちゃんと教えればこの子はわかるんだ、と何よりの励みになり、もっとがんばろう、とも思いました。単純な教育ママです(笑)。

今川先生のレッスンを受けるようになって以来、竹千代をほめることが増えました。それも「竹千代すごい!!竹千代えらい!!」と、一日何度も、普段の生活ではなかなかしないようなほめ言葉のオンパレード。飼い主の側も気分がいいですよね。ほめるとき悲しそうな顔をしている人はいませんから、しぜんと毎日ニコニコ。運勢が上がりそうです(笑)。

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(文と写真/竹千代ママ)

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